個人情報、迷惑メール、情報セキュリティなどのトピックを紹介します

月別の記事 2009年 10月

個人情報保護法改正の動き

1週間ほど前、毎日新聞に次のような記事が掲載されました。

福島消費者・少子化担当相:個人情報保護法見直し 改正検討を要請」(2009.10.23)

福島瑞穂消費者・少子化担当相は23日の閣議後会見で、「個人情報保護法について、改正も視野に問題点を検討するよう、指示を出したい」と述べ、同法を所管する消費者庁の消費者委員会に同法改正の検討を要請する方針を明らかにした。個人情報保護法の成立時には、「(メディア規制をめぐって)与野党でものすごい激論があった」と話した。メディア規制などについて検討するとみられる。

個人情報保護法を巡っては03年、社民党をはじめ民主、自由、共産の当時の野党4党が対案を共同提出したが、与党の賛成多数で可決成立。国会は付帯決議で05年の全面施行後、3年をめどにした見直しを政府に求めた。情報隠しなど法の悪用や萎縮(いしゅく)効果が社会問題化したが、政府は08年、法運用の基準となる「基本方針」の変更にとどめた。

もう少し、福島大臣の発言を補足すると、

消費者委員会のほうに、個人情報保護法についての問題点、改正も視野に入れて現行における問題点を検討してくれるよう指示を出す予定です。

と述べています。

記事にもあるように、個人情報保護法は、付帯決議に施行後3年後に見直すということが定められていました。
結局は法は改正せず、「基本方針」の変更と全国で説明会を開いたりして、
過剰反応、過剰保護等の問題の鎮静化を図るに留まりました。

典型的なケースとして、学校や自治会などで名簿が作成できなくなったというケースや、
個人情報保護法を拡大解釈して本来開示すべき情報を開示しない等のケースです。(意図的に悪用しているケースもあると聞きます。) 

当時の内閣府の国民生活審議会 個人情報保護部会の記録をみると、このあたりの状況が詳しく記載されています。

個人的には、政権交代が、保護法に影響を与えるとは思ってもみませんでしたが、
制定された過去の経緯も含めれば、改正の可能性は十分にあり得ると思います。

メディア規制がメインだということですが、はたしてどれほどの影響があるのか要注目です。

経産省ガイドライン説明会

前回の説明会から1年たっていませんが、
今月の下旬から東京を皮切りに全国の都市部で改定されたガイドラインの説明会が開かれるようです。

東京会場だけは2回開かれるようで、第1回と第2回のスピーカーが違っています。
第2回のスピーカーは、マイクロソフト社長室情報保護推進事務局長の久保田氏が講演するようです。

■■■個人情報保護ガイドライン説明会■■■

【個人情報保護法に関する現状】

◆ 「個人情報の保護に関する法律」が平成17年4月に全面施行され、個人情報保護に関する国民の意識の高まりとともに事業者の取組みも進んでいる一方、依然として社会的な耳目を引く個人情報漏えい事案が後を絶たない状況にあります。
◆ また、保護法に対する誤解等に起因して、必要とされる個人情報の提供までもが行われず、事業活動が抑制され、消費者等の利便性が図られない過剰反応と言われる状況も一部に見られます。

【個人情報保護法に対する要望】

◆ 一人一人の個性やニーズに応じたビジネス・サービス(パーソナライゼーションサービス)が展開されつつある昨今では、個人に関する情報の重要性がますます大きくなっており、有効な個人情報の利活用を進めていく上で、保護法の解釈の更なる明確化等を望む声も高まっています。

【「ガイドラインの改正」 および 「普及説明会」 について】

◆ 平成21年10月9日に「個人情報の保護に関する法律についての経済産業分野を対象とするガイドライン」の改正が行われました。
◆ 本事業では、平成21年度中に全国で説明会を開催し、上記改正内容の周知を含め、個人情報保護法及びガイドラインについての普及啓発を目的とした説明会を事業者対象に実施します。

【説明会実施概要】

◆ 個人情報取扱事業者を対象に全国7地域で、個人情報保護法及びガイドラインについての説明会を21年10月から22年1月までに実施。
◆ 説明会の構成は、経済産業省の職員(1名)とゲスト講師(1名)による、2テーマを予定。

経産省のガイドライン改定

本日、経産省より改定されたガイドラインが公表されました。

■「個人情報の保護に関する法律についての経済産業分野を対象とするガイドライン」(平成21年10月9日改正)

いつ、改定されるかわからないと言われてきましたが、今回1年半以上時間が空きました。

まだ、詳しく内容を見ていませんが、パーソナル情報研究会でとりあげられた
共同利用については、より詳細な説明と事例が加えられている模様です。

例えば、共同利用を行うことがある事例の1つとして

事例4)企業ポイント等を通じた連携サービスを提供する提携企業の間で取得時の利用目的の範囲内で個人データを共同利用する場合

といった具合で、企業ポイントが盛んな昨今にマッチした事例かと思います。

経産省のガイドラインは、あらゆる分野の業種に影響してくると思いますし、
Pマーク取得事業者であればなおさら影響力が強いことと思われます。

今回で3回目を迎えた経産省ガイドラインの改定ですが、気がつけばあと3カ月足らずで2009年も終わりで、
2010年には、個人情報の改正にむけた議論もスタートすることと思います。
個人的にはとてもサイクルが早いと感じます。

【追記】

以下の内容もアップされていました。

<改正の主な内容>
(1) 「個人情報の保護に関する基本方針」の一部変更への対応
平成20年4月に「個人情報の保護に関する基本方針」が一部変更さ
れたことに伴う改正。

(2) 「個人情報の保護に関する法律施行令」の一部改正への対応
平成20年5月に、個人情報取扱事業者から除外される者の要件が改
正されたことに伴う改正。

(3) 「個人情報保護に関するガイドラインの共通化について」への対応
各省庁において策定されている事業分野ごとのガイドラインの共通化
について、内閣府により平成20年7月に「全事業分野に共通するよう
な標準的なガイドライン」が策定されたことに伴う改正。

(4) 個人情報の取扱いに関する諸課題への対応
① 性質に応じた個人情報の取扱い
漏えい等をした場合の主務大臣等への報告について、ファクシミリ
やメールの誤送信の場合には、月に一回ごとにまとめて実施すること
ができることとしました。

② 「事業承継」に係るルールの明確化
事業承継のための契約を締結するより前の交渉段階で、事業承継の
相手会社から自社の調査(デューデリジェンス)を受け、自社の個人
データを相手会社へ提供する場合は、当該データの利用目的及び取扱
方法、漏えい等が発生した場合の措置、事業承継の交渉が不調となっ
た場合の措置等、相手会社に安全管理措置を遵守させるため必要な契
約をすることにより、本人の同意等がなくとも個人データを提供する
ことができることとしました。

③ 「共同利用」制度の利用普及に係る具体策
共同利用の事例として、企業ポイント等を通じた連携サービスを提
供する提携企業の間で取得時の利用目的の範囲内で個人データを共同
利用する場合を追加するほか、共同利用の際に本人に通知等をすべき
情報のうち、これまで変更することができなかった情報(共同して利
用される個人データの項目及び共同利用者の範囲)について、共同利
用を行う事業者の名称のみの変更で当該事業者の事業内容に変更がな
い場合、共同利用を行う事業者について事業の承継が行われた場合や
本人の同意を得た場合には、変更することができることとしました。

(5) その他
不正の手段により個人情報を取得している事例として、個人情報を提
供する側の第三者提供制限違反又は不正取得を知り、又は容易に知るこ
とができるにもかかわらず、当該個人情報を取得する場合を追加しまし
た。

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